本大学では、例年通りに教員免許状更新講習を7月31日から8月6日まで開講しました。
○必修講習(7月31日,8月1日)では、必修講習の趣旨と受講目的を考慮しながら、多彩な講師が実践に活かせる講習を目指して、次の内容を解説しました。
1)生徒や教師の心を思いやる教育研究の視点から
2)臨床研究・教育研究における視点から
3)教育行政における視点から
4)危機管理・学校経営の視点から
必修講習には、受付け開始早々、多数の申し込みがありましたが、定員を考慮しつつ81名の方に参加をいただくことにしました。
受講者による無記名アンケートからは、「発達障害、学校の危機管理、SNSなど、学校の現状を反映したものが参考になった。これからの指導に役立てたい。」「実践に即した話ばかりで参考になった。もっと聞きたかった」「同僚に薦められて申し込んだ。期待通りであった。」「受講者への配慮がいろいろなところで感じられ、ありがたかった。」など好意的な意見を多数いただきました。一方、「質疑応答の時間がほしい」「昼休み時間をもう少し長く」などの意見も見られました。
<必修講義風景>
○選択講習(8月4日から6日)では、免許状更新講習を受けられる目的も様々で、新たな専門知識の修得や、時間がなくて体験する機会がなかった基礎的な知識・技能の修得などの目的に応えることを趣旨とし、最新の情報を含めながらも高度な専門レベルではなく今後の教育活動の一部に活かされることを願ったテーマの解説・演習・実験・実習を行いました。コース内容は以下のとおりです。
1) 「学校教育に係る現代社会の諸相と情報化」:経済,福祉,国際交流,情報化(インターネットがもたらす影響,Excel,PowerPoint等)
2) 「科学技術工業に係る教材研究」
・ 「科学系」:水環境・名水鑑定,遺伝子,エネルギー
・ 「技術・工業系」:PICマイコン,塗装,新素材・鉄鋼材料,3D-CAD,技術教育
選択講習も、定員を上回る希望者がありましたので53名まで受講していただきました。
受講者による無記名アンケートからは、「何年もかけたノウハウを提供いただいて感謝します。」「普通ではできない経験ができて、有意義でした。」「大学の最先端技術にふれられて良かった」「学生に挨拶されて大学のイメージが変わりました。」など、多くの意見をいただきました。一方「内容が高度すぎて、理解できなかった」「HPに内容を詳しく載せてほしかった」などの意見もありました。今後、皆様の教育活動にお役に立てばありがたく思います。
<選択講義風景1>
<選択講義風景2>
「受講者に紙面でインタビュー(初日)」
◎ A先生の感想 (40歳代 男性)
発達障害について、知っているようでただしい理解や対応が出来ていなかった。本講義では、多くのヒントをいただいた。
危機管理については、所属校でしっかりとしたマニュアルを作成する必要があると感じました。勉強になりました。ありがとうございました。
◎ F先生の感想 (50歳代 女性)
SNSに関する講義は、今、学校や児童、生徒に関わる大きな問題として、大変参考になりました。もう少し現実的な実践や成果も聞かれると良かった。
◎ Y先生の感想 (40歳代 男性)
発達障害をかかえる生徒をとりまく教師の考え方や対応、そして法律も含めた情勢まで聞けて大変参考になりました。この視点を無視しての授業づくりは考えられず、ひとことや,一つの対応でトラブルは増えるし、学校全体が苦しむことになる。そういう点で良い研修になりました。
講義のスピードはやや速かったように思いますが、資料が充実しているので再度見直して学習したいと思います。
◎ B先生の感想 (40歳代 女性)
子どものコミュニケーションには、発達の段階があることや、ADHDやLDの子供たちにどう接していくのが良いかよくわかりました。
どんな困難な想定外の問題も解決する能力を身につけさせることが、教員の大切な仕事と考えていますので、大変参考になりました。
多くの先生方、職員の方に教員免許状更新講習のために準備を充分にしていただいたことが、よくわかりました。ありがとうございました。
その他、インタビューにご協力いただいた受講者の皆様、ありがとうございました。