本年度は8月1・2日に必修講習、5・6・7日に選択講習を行いました。猛暑の中、大変熱心に受講いただき、ありがとうございました。
本学の教員免許状更新講習は、教職員一同教育現場の先生方に少しでもお役に立てる講習を目指して、様々な準備をして参りました。
災害や、停電等といえども、中止や日程延期は受講者に大変な迷惑をかけるという責任を感じつつの5日間でしたが、その中で多くの先生方から「良かった」「来年も受けたい」「今後もずっと続けてほしい」との応援もいただき、ホッとしているところです。
回数を重ねるごとに早期の希望者が増え、キャンセル待ちにさせていただいた方々には申し訳なく思っています。
講習を振り返ってみるという意味で、写真を中心に概要をメモしてみました。
『必修講習』
必修講習は、文部科学省によってその内容が多岐にわたって指定されています。本学では、それに応えることと、本学の講習の趣旨に沿うことを意図して外部から多彩な講師を招聘しました。
ここでは、外部から招聘した講師と、熱心に受講されている様子を紹介します。
「プロフェッショナル–仕事の流儀–」などでも広く知られている鹿嶋先生による「生徒が自ら気がつき行動する技」、大下先生の「生徒が慕う教師」等の講義には一同引き込まれました。
「各専門の先生の講義が聞けたので、ここに来て本当によかったと思う。」(30代女性)
「適応障害児への対応について役にたった。日頃の教育活動に活かしたい。」(30代女性)
「実践のすばらしい先生からのお話と、研究者・教育行政の責任者からの幅広い視野の話の両方が聞けて大変良かった。」(40代男性)
「学習指導要領など教育制度についての分かりやすい解説はこんな機会でなければ学習できなかった。」(40代女性)
「どの講義も内容が充実していてよかった。」(40代女性)
「河野先生の重複障害児の行動変容に関する解説が大変良かった」(50代男性)
インタビュー以外でも、事後アンケートで以上のような意見が数多く見られました。
『選択講習』
選択講習は、本学が専門としている内容を教材に生かしてもらうという趣旨で開講しました。以下は門外漢が、写真を撮らせてもらったときの様子と、素人のコメントです。(受講者の横顔等が見える一部の写真につきましては、解像度を落としています。)
<水環境と名水の分析>
水環境に関わる実験(pH、硬度、一般細菌・大腸菌)
をしながら、名水の定義から考えました。
3次元CADで材質や荷重の影響まで分かります。右下は、3Dプリンターで作った作品です。
<マイコンによるモーターの制御・振動の理解と活用>
となりのトトロボットが応援する中、モーター等の制御回路の実習中です。テキストに沿って回路を組み立てています。
下の写真はスプリングを用いて、足腰の弱い方でも立ち上がりやすいイスに活用できそうな機構です。
振動はプラスの面とマイナスの面があり、振動を吸収する様々なバネや装置も活用できる例として紹介されました。
<現代社会の諸相から見た今日的課題>
在日外国人等の「マイノリティー」や「貿易ゲーム実践」等を通した社会科学分野では、公民系の教科内容の基礎を9テーマにわたって熱心に受講されました。社会科系のコースは、もっと定員を多くしたらどうかという声が事後アンケート結果にありました。
<新素材アルミニウムの成分分析と強度試験>
世界トップクラスの超高真空溶解炉と真空炉内部の様子です。その技術の活用法について実験や演習もしました。
<エネルギーを理解する教材研究>
一人1台のパソコンと温度センサ等を使って計測データの処理を行いました。
<植物の育成(栽培のコツ)>
栽培実習の後、スイカとメロンの各部分の糖度測定を行い、糖度の違いを目で確認しました。
<遺伝子工学技術の理解と実験>
各自で酒が飲める遺伝子のDNA鑑定を行い、アルコールが分解できない方についての理解もできました。
<ものづくりにおける手仕上げ(塗りの技など)>
塗りの技に挑戦し、生徒に見せたいような高レベルの見本を作成しました。
<新しい情報の形と表現・学校教育で役立つ表計算・学校教育で役立つプレゼンテーション>
受講者の習熟度の幅に対応するため、情報系講習の演習では、教員2名、補助員4名が個別の質問にも対応しました。
ソーシャルネットワークの知識や、便利な表計算の裏ワザ、上品でインパクトのあるプレゼンテーションなどについて演習をし、受講者は目からウロコという表情でした。
<PICマイコンを用いた制御の教材研究>